宇治の大君の章
宇治の大君とは、八の宮と北の方に生まれた長女で源氏の異母弟、思慮深くしっかりした性格の上品で気高い姫君。母死去の後は父と妹の中君と共に、宇治の別荘でひっそりと暮らしていた。そこへ薫が八の宮を仏道の師と仰いで通い始め、薫が大君に対し思うようになる。
しかしそれを受け入れずに妹の中君を薫の相手にと考えていた。八の宮も姉妹のどちらかの婿になるのを望んでいた。薫は中君と匂宮との結婚を勧めながら自らも大君に愛を訴える。それに対して大君は父の死後、一生独身を貫くと決め、誠実な薫を慕わしく思うも自分よりも妹中君と薫が結ばれるのを願って、頑なに拒否し続ける。しかし薫は大君の意に反して逆に匂宮を中君に手引きし、裏切られた思いの大君はその後匂宮が宇治へ来られないことに悲嘆するあまり病に倒れ、26歳の若さで亡くなった大君は、死後も長く薫の心を呪縛し続け、その面影を求め中君、浮舟へと報われない愛の遍歴を重ねる要因となった。
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