朝顔の姫君の章
桐壺帝の弟・桃園式部卿宮の姫君で、光源氏のいとこにあたる。名前は、源氏からアサガオの花を添えた和歌を贈られたという「帚木」や「朝顔」の逸話からきている。五十四帖中「帚木」から「若菜」まで登場。十七歳の源氏が熱をあげていた女君の一人で、高貴の出自のため正妻候補に幾度か名前が挙がり、正妻格の紫の上の立場を脅かした。姫君自身も源氏に好意を寄せているが、源氏の恋愛遍歴を知り決して御息所のようになるまいと、源氏のかたくなに姿勢を崩さず求愛を拒みプラトニックな関係を保ち、かりそめのように見えた手紙の返事などせず、風流な友情を徹底していた。
もし求愛を受け入れていれば世間の笑いものになることは見えすいていた。それは誇り高き朝顔にはしのびがたいことであった。朱雀帝時代から斎院を長く続けたため婚期を逃し、そのまま独身を貫き通して出家、物語の表舞台から消える。
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